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南米の新名所 魔境モコナの滝と雲の列車 1991年3月26日、アルゼンチン、ブラジル、パラグアイ、ウルグアイの南米4カ国で財政、サービス、生産要素の自由な流通を目指す条約が、パラグアイのアスシオンで結ばれました。この条約により誕生した共同市場はメルコスールと呼ばれ、4カ国の経済・文化の発展を目指しています。また、メルコスールは経済の発展だけではなく、観光にも力を入れていますが、リオのカーニバル、イグアスの滝、パタゴニアなどの誰もが知っている観光地だけではなく、近年では、今まであまり日本に紹介されていなかった地域を取り上げて、更なる観光立国を目指しています。 今回ご紹介する『魔境モコナの滝と北アルゼンチン、パラグアイ、ウルグアイの旅』もアルゼンチン、ウルグアイ、パラグアイの知られざる観光地を紹介したことがメルコスールに評価され、2008年度“メルコスール・ツーリズム賞”を受賞しました。 魔境モコナの滝 アルゼンチン北東部に位置するミシオネス州は、北西にパラグアイ、北と東はブラジルに接しています。州内にはパラナ川、ウルグアイ川、イグアス川の3つの大河があり、州北西部には有名なイグアスの滝がありますが、その陰に隠れた知られざる『モコナの滝』は、州都ポサーダスより北東300qのブラジルとの国境を流れるウルグアイ川にあります。『モコナの滝』の落差は平均5m程度ですが、滝の長さは何と3q以上もあり、水のカーテンが延々とジャングルに続いています。 この『モコナの滝』が他の滝と決定的に違うのは、そのユニークな観賞方法です。通常、滝を見る方法としては、陸地より眺めるか滝壺近くをボート遊覧するなどですが、『モコナの滝』の場合は、一か所に留まって滝を見るのではありません。スピードボートに乗って川を遡り、延々と続く水のカーテンと並走する観光で、水が流れ落ちてくるすぐ近くまで行くことができるのです。延々と続く水のカーテンは、まるで現世と悪魔の世界を隔てているかのようです。 雲の列車 世界最高所を行く列車としては、現在では2006年に開通した青海省とチベット自治区を結ぶ青蔵鉄道が有名ですが、今回ご紹介するのはその元祖ともいえる列車です。 スペイン語で“TREN A LAS NUBES”、その名もずばり『雲の列車』です。『雲の列車』が走るのは、アルゼンチン北部のサルタ州からチリ国境近くまでの約200qです。アルゼンチンの鉄道は、かつて世界でも有数の鉄道網を持っていましたが、20世紀末以降、道路整備が進み、バスやトラック輸送が主となったため、現在ではごく一部の路線で貨物や旅客列車の運行があるのみです。もともと鉄道会社は国営でしたが、90年代の民営化によって次々に長距離路線が廃止され、この『雲の列車』は観光路線として生き残ったのです。 『雲の列車』は、標高1200mのサルタ駅より出発します。酸素ボンベと十分な飲料水を積み込んだ列車はすべて指定席です。専門のガイドが同乗し、車窓からの風景を説明してくれます。侵食されて様々な色合いを見せる地層とサボテン風景の中を、列車はスイッチバックを繰り返して進みます。終点は長さ224m、高さ63mのポルボリージャ橋です。標高は4200mなので、始発のサルタより実に3000mも高地にあります。この列車が『雲の列車」と呼ばれるゆえんです。 |
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