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滝が語りかける不思議な力 ビクトリア大瀑布 都市の喧騒を離れて自然の中へ、と思う時、緑豊かな山奥、鳥のさえずり、清涼な小川の音、遠くから聞こえる滝の音….。国内、海外問わずこの情景を思い浮かべる人は多いかもしれません。特に、“滝”には人を惹きつける不思議な魅力があります。そこには細く儚いものから壮大で恐怖すら感じるものまでその姿は様々ですが、人間の力をはるかに超えた神聖なものを感じるからでしょうか。 全長2,735kmのザンベジ川は、アンゴラ、ザンビア、ジンバブエ、モザンビークを通りインド洋へと流れ込みます。このザンベジ川が、ザンビアとジンバブエの国境付近で落ち込んだところにあるのが、世界三大瀑布のひとつとして名高いビクトリア・フォールズです。現地の言葉では、“モシ・オ・トニャ-(雷鳴の轟く水煙)”と呼ばれています。 滝のあるところは国立公園になっており、鳥や植物などの固有種も生息しています。公園内には散策道があり、森の中を鳥のさえずりや珍しい植物を観察しながら滝へと向かっていきます。ふと木陰に目をやるとイボイノシシが昼寝をしていたり、マントヒヒの親子が、ノミ取りをしている光景を目にすることもあります。滝の姿はまだまだ見えませんが、遠くから聞こえる地響きの音と霧吹きのように飛んでくる飛沫が、確かにその存在を感じさせてくれます。 滝の落下地点は1.7kmにもなり、雨季には何と1分間に5億4,500百万ℓもの水が流れ落ちます。しかしこの時期は、あまりの水量の多さでとても滝を見られたものではありません。一方、乾季になると一部水の枯れる部分もできますが、それでも迫力は十分にあります。滝に近づくにつれ、眼鏡のかけている人にはワイパーが必要になるほどの飛沫が飛んできます。しかし暑い日中では、それがとても気持ちがよく、また、晴れている時には滝のあちこちに虹がかかるのでとても印象的です。 いよいよメイン・フォールズにご対面です。もう、近くにいる人の声すら届かないくらい、もの凄い轟音と集中豪雨のような水に包まれます。それでも胸から込み上げてくる感動のほうが上回り、むしろ滝の近くへ近くへと進んでいってしまいます。緊張と興奮、そして目を見開いて叫びたくなるような感覚が体中を駆け巡ります。 この滝を発見したのがイギリスの探検家リビグストンです。彼は、原住民の文化や生活、言葉を尊重していましたが、この滝のあまりの素晴らしさに驚嘆し、このときばかりは母国イギリスのビクトリア女王に捧げて“ビクトリアの滝”と命名したといいます。 間近で滝に触れた後は、ヘリコプターで上空からの観察を是非お勧めします。空から見ても大きな川が、突然、地球の裂け目にいきなり吸い込まれ、姿を変えて深い渓谷を流れていく光景は、まるで大地の命の営みを感じさせるかのようです。 |
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